お役立ち情報 ・ 8月 7, 2026

料金ページの書き方。「価格を出さない」ことで逃している見込み客

料金ページの書き方。「価格を出さない」ことで逃している見込み客

ホームページの料金ページに「詳しくはお問い合わせください」とだけ書いてある会社は、いまだにかなりの数あります。理由もよく分かります。案件ごとに条件が違う、安く見られたくない、他社に手の内を知られたくない。どれも真っ当な言い分です。

ただ、その一行が実際に何を起こしているかというと、値段を隠すことに成功しているのではなく、値段を知りたかった人を静かに帰らせているだけ、ということが少なくありません。今回は、金額が案件ごとに変わる商売でも書ける料金ページの作り方を、具体的にお話しします。

見込み客は「高いかどうか」ではなく「桁が合うか」を見ている

まず誤解を解いておきたいのですが、料金ページを見に来た人は、あなたの会社が高いか安いかを判定しに来ているわけではありません。ほとんどの人が確かめたいのは、もっと手前のことです。

「うちの予算と、この会社の桁は合っているのか」

30万円で考えている人が、300万円からの会社に問い合わせても、お互いに時間を損します。逆もまた然りです。金額の桁が分かれば、その人は「合いそうだ」と判断して問い合わせるか、「今回は違うな」と静かに離脱するか、どちらかを自分で決められます。そして、後者は失注ではありません。もともと成約しない相手に、見積もり作成の時間を使わずに済んだということです。

問題は、桁すら分からないときに起きます。人は情報が足りないと、いちばん悪い方を想像します。「聞いたら高いことを言われそう」「営業されて断りづらくなりそう」。この二つの不安が、問い合わせボタンの前で人を止めます。決裁者ほど、そうです。忙しい人は、話が長くなりそうな相手をそもそも選びません。

「案件ごとに違う」は、書かない理由にならない

料金を出せない理由として最も多いのが、「案件ごとに金額が変わるから」というものです。これは事実でしょう。ですが、変わるからこそ書ける形式があります。

下限を示す。 「◯◯万円〜」という書き方です。最低ラインが分かるだけで、桁の判断はできます。安く見られるのが不安なら、その金額に何が含まれるかを併記してください。「〜」の後ろが空欄だから不安になるのであって、中身が書いてあれば納得感が出ます。

構成例を出す。 実際の案件そのものではなく、典型的な組み合わせをモデルケースとして示す方法です。「ページ数がこのくらい、機能がこのくらいの場合、おおよそこの範囲」という形で、2〜3パターン並べます。自社の実績を捏造する必要はありません。よくある構成を素直に書けば十分です。

金額が動く要因を書く。 これが実はいちばん効きます。価格そのものより、「何をすると高くなり、何を削れば下がるのか」を知りたい人は多いのです。ページ数、撮影の有無、システム連携、更新のしやすさ。この要因が分かれば、読んだ人は自分で概算を組み立てられますし、問い合わせの時点で「うちはこの条件です」と言ってくれるようになります。

料金の考え方については、Web制作のページでも触れていますが、費用の内訳を先に開示しておくほど、その後の打ち合わせは短くなります。

料金ページに必要な4つの要素

具体的に、何を載せればいいのか。最低限これだけあれば機能します。

1. 金額の範囲、または下限
桁が分かる情報。これが無ければ、以下の要素は全部意味を失います。

2. その金額に含まれるもの・含まれないもの
「サーバー代は別」「写真は支給前提」といった前提条件です。ここを曖昧にすると、後で「聞いていた話と違う」が発生します。書いておくのは相手のためでもあり、自分のためでもあります。

3. 支払いのタイミング
着手金と残金の割合、いつ請求が来るのか。決裁者にとっては、総額と同じくらい資金繰りが重要です。ここを書いている会社は驚くほど少ないので、書くだけで差がつきます。

4. 進め方の流れと期間
金額は時間とセットで判断されます。「3ヶ月かかる」と分かっていれば、社内の予算計上のタイミングも考えられます。

この4つが揃っていると、読んだ人は問い合わせる前に、社内でおおまかな説明ができる状態になります。これが決定的に重要です。中小企業の決裁は、担当者ひとりで完結しないことが多い。担当者が上司に説明できる材料を、あなたのページが用意しているかどうかで、話が進むかどうかが変わります。

それでも金額を書けない場合の次善策

契約上どうしても書けない、あるいは業態的に本当に幅が大きすぎる場合もあります。その場合は、金額の代わりに「判断材料」を出してください。

たとえば、簡単な診断や質問フォームを置いて、条件を入れたらおおよその範囲が分かる形にする。あるいは、過去の傾向を「小規模ならこのくらい、中規模ならこのくらい」と幅で表現する。いずれも、相手が自分で当てはめて考えられる形にするのが目的です。

私たちも、いきなり見積もりの話をするより先に、今のホームページを無料診断するという入り口を用意しています。金額の前に、まず何が課題なのかをはっきりさせたほうが、お互いに無駄がないからです。売り込まれる心配がない入り口があると、人は動きやすくなります。

避けたほうがいいのは、「まずはお気軽にご相談ください」だけで終わらせることです。気軽と書いてあっても、相手は気軽になれません。気軽さは言葉ではなく、情報量でつくるものです。

書いた後にやるべきこと

料金ページは、公開して終わりではありません。載せた金額は、実際の見積もりと乖離していきます。半年に一度でいいので、直近の案件と照らして数字を見直してください。実態と違う金額が載っていると、問い合わせは増えても成約しない、という最悪の状態になります。

もう一つ。料金ページを見た人が次にどこへ行くのか、導線を確認してください。金額に納得した瞬間が、いちばん動きやすいタイミングです。そこに問い合わせへの入り口が無ければ、せっかくの納得は消えてしまいます。コンテンツ制作でも同じことが言えますが、読んで納得した直後に、次の一歩が置いてあるかどうかで結果は変わります。

まとめ

価格を出さないことは、丁寧さでも戦略でもなく、多くの場合は判断の先送りです。そして先送りされたぶんの不安は、見込み客が負担しています。

金額の桁を示す。含むものと含まないものを書く。支払いと期間を明記する。金額が動く要因を開示する。この4つを揃えるだけで、料金ページは「問い合わせを減らすページ」から「話の早い相手を連れてくるページ」に変わります。問い合わせの数は減るかもしれません。でも、噛み合う相手だけが来るようになります。

自社の料金ページをどう書けばいいか迷っている方は、無料で相談するからお気軽にどうぞ。今のページを一緒に見ながら、書ける範囲を整理するところからお話しします。

関連ページ

関連記事