お役立ち情報 ・ 8月 2, 2026

WordPressでホームページを作るメリット・デメリットを正直に

WordPressでホームページを作るメリット・デメリットを正直に

ホームページの相談をすると、かなりの確率で「WordPressで作ります」という言葉が出てきます。世界中のサイトの3割以上がこれで動いているので、当然といえば当然です。

ただ、決裁者の立場からすると困るのは、それが自社にとって良い選択なのかどうかが分からないことです。制作会社は基本的にメリットしか言いません。デメリットを先に言って受注を逃したくないからです。

なので、ここでは売り込みを抜きにして両側を書きます。WordPressは優れた道具ですが、万能ではありません。向いていない会社が選ぶと、数年後に確実に面倒なことになります。

メリット1:自社で更新できる。ただし条件つき

WordPressの最大の価値は、管理画面から文章や画像を書き換えられることです。お知らせを1本出すのに制作会社へ依頼してメールを往復し、数千円の作業費を払って翌週に反映される――そういう構造から抜けられます。

新商品を出した日に自分で告知できる。採用の募集要項を、募集開始の朝に自分で直せる。これは思っている以上に効きます。ホームページが「作って終わったもの」から「今週も触るもの」に変わるからです。

ただし条件があります。更新する人が社内にいて、更新する時間が確保されている場合に限ります。 誰も触らないまま3年放置されるなら、更新できる仕組みにお金を払った意味はほぼありません。ここは正直に自社を見てください。

メリット2:制作会社を乗り換えられる

見落とされがちですが、これが実務上いちばん大きいかもしれません。

WordPressはオープンソースです。データもファイルも自社のサーバーの中にあり、扱える制作会社は日本中にいます。つまり、今の制作会社の対応が遅い、担当者と合わない、値上げされた――そうなったときに、サイトを丸ごと持って別の会社へ移れます。

これが独自のシステムやサービス囲い込み型のツールだと、乗り換えは事実上「作り直し」になります。数十万円かけたものを捨てて、ゼロから積み直すことになる。選択肢を持ち続けられること自体が資産です。 制作会社を選ぶときの比較軸としても、Web制作を誰に頼むかと同じくらい、後から動けるかどうかを見ておく価値があります。

メリット3:あとから足せる

最初は会社案内5ページで十分でも、2年後にブログを始めたくなる、採用ページを増やしたくなる、問い合わせフォームを分けたくなる。事業が動いていれば必ずそうなります。

WordPressは後付けが得意です。ブログ機能は最初から入っていますし、予約や多言語といった機能も追加できます。最初から全部作り込んで大きな予算を使うより、小さく出して、必要になったところだけ足していく進め方ができます。効率の面でこれはかなり大きい。

デメリット1:放置すると壊れるし、危ない

ここからが正直な話です。

WordPressは本体もプラグイン(機能を追加する部品)も、頻繁に更新されます。更新の多くはセキュリティ上の穴を塞ぐためのものです。逆に言えば、更新せずに放置したサイトは、穴が開いたまま公開され続けているということです。

利用者が多いソフトは、その分だけ攻撃の対象にもなります。改ざんされて見知らぬ広告が表示される、検索結果から警告扱いされる、といった事故は現実に起こります。しかも気づくのはたいてい、お客様や取引先から「サイトが変ですよ」と言われたときです。

だから、WordPressを選ぶなら保守は必須のコストです。「作る費用」だけを比べて選ぶと、この部分がまるごと抜け落ちます。月額いくらで誰が何をやるのか。ここを見積もり段階で書面にしておいてください。

デメリット2:プラグインを盛るほど脆くなる

プラグインは便利ですが、それぞれ作者が違います。ある日ひとつの更新が別のプラグインと噛み合わなくなり、画面が真っ白になる。開発が止まって放置されたプラグインが、そのままリスクとして残る。よくある話です。

対策はシンプルで、入れる数を減らすこと。「便利そうだから」で足していくと、数年後に誰も全体を把握できない状態になります。ここは作るときの設計思想の問題で、制作会社の腕がはっきり出るところでもあります。

デメリット3:管理画面が万人向けではない

「自分で更新できます」と言われて期待した担当者が、実際に管理画面を開いて固まる。これも珍しくありません。項目が多く、専門用語も出てきます。触ったつもりがレイアウトを崩してしまい、怖くなって二度と開かない、という結末もあります。

これは避けられます。よく使うページだけ入力しやすい形に整えておく、更新手順を短い動画にしておく――といった手当てで、実際に触ってもらえる状態にできます。文章や画像を継続的に出していくなら、コンテンツ制作の体制ごと最初に設計しておくほうが確実です。

結局、自社はどちらなのか

判断はそう複雑ではありません。次のどれかに当てはまるなら、WordPressは有力です。

  • お知らせやブログを月に1回以上は出したい
  • 数年かけてページを増やしていく見込みがある
  • 制作会社に縛られたくない
  • 更新を担当する人を決められる

逆に、ページ数が5枚前後で内容がほぼ固定、更新する予定も担当者もいない、という場合は、もっと軽い作り方のほうが合っています。保守の手間も費用も減らせます。使わない機能のために毎月払い続けるのは、いちばん効率が悪い。

大事なのは、WordPressかどうかを先に決めないことです。何を、どれくらいの頻度で、誰が更新するのか。それが決まれば、道具は自然に決まります。順番が逆になった瞬間に、たいてい失敗します。

まとめ

WordPressは「自分で育てていけるサイト」を作るための道具です。更新の自由と乗り換えの自由が手に入るかわりに、保守の責任がついてきます。これはトレードオフであって、良し悪しではありません。

判断の材料は、機能表ではなく自社の運用実態のほうにあります。今のサイトをどう扱ってきたかを振り返れば、答えはだいたい見えてきます。もし今のホームページが放置気味なら、無料のホームページ診断で現状を確認してみるところからでも構いません。

自社の場合はどちらが合っているのか、判断だけしたい――そういう相談も歓迎です。売り込みはしませんので、お気軽にご相談ください

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